JUGEMテーマ:絵本のたからばこ
背表紙を見るのも、リトルゴールデンブックの年代を知る手がかりの1つ。
この背表紙にはリトルゴールデンブックらしさが詰まっているといっても過言ではありません。
リトルゴールデンブックの装丁は創刊以来、ずっと同じ仕様ですが、よく見ると時代ごとに少しずつマイナーチェンジがあるんです。その違いによって、いつごろ発行られた本なのかがわかります。
まずは、写真の説明です。古いものから順に左→右に並べました。
いちばん左端が創刊当初、順に1950〜’60年代、’70〜’90年代、2000年以降、右端は’60〜’70年代オーストラリアで発行されていたもの。
リトルゴールデンブック創刊後の1950年前後、その大成功に続けとばかりに、アメリカではエルフ(Elf)やワンダー(Wonder)など複数の絵本シリーズが刊行されました。コンセプトはいずれもリーズナブルな価格で豊富なタイトル。
しかし、後年まで生き残れたのはリトルゴールデンブックだけでした。その理由の一つがこの仕様といわれています。
本の価格をリーズナブルにするためには製造コストを抑えることも方法のひとつ。
ハードカバーではなくて簡易的な製本を、ということで編み出されたのが、厚紙の表紙の端をステープルでとじ、特性の製本テープでくるむという方法でした。
このスタイルは簡易製本ながら丈夫で長持ち、親から子へと長く愛される理由にもなりました。
ライバルの絵本たちも簡易製本でしたが、どれもリトルゴールデンブックほど丈夫ではありませんでした(恐らく、特許や意匠の関係でリトルゴールデンブックと同じスタイルで作ることができなかったのだと思います)。
BOOKCOURiER でも’40年代や’50年代のリトルゴールデンブックを扱っていますが、同年代のエルフブックなどと比べると、格段に状態の良いものが多いです。
創刊当初の製本テープは紙製だったんですが、’50年代に入るとホイル製になり、より丈夫になった、ということです。
少し製本をかじったことのあるTote もこの仕様はつくづく良くできてるな〜と思います。
一方で、消えて行った(廃刊・休刊になった)リトルゴールデンブックのライバルたちも良い絵本がたくさんあって、好きなのも多いんですけどね。
エルフブックなど機会があればご紹介していきたいと思います。
⇒ トート (05/23)
⇒ papayoyo (05/22)
⇒ masa (03/21)
⇒ Re Re Re Reptilian (08/11)
⇒ Tote (03/06)
⇒ みかり (03/05)
⇒ Tote (09/22)
⇒ めぐみん (09/22)
⇒ Tote (09/10)
⇒ めぐみん (09/10)